買いたい価格調査の疑問

世間には「買いたい価格調査」なる調査があるようです。日経新聞の記事で読みました。


価格は重要な要素であるものの、ただ買いたい価格だから買う。買いたい価格ではないから買わない。と値段だけで消費行動が決定されるわけではありません。例えば、観光地の山頂の山小屋のカレーライス、平地では480円くらいかもしれませんが、1000円でも食べる人は大勢います。これは独占状態であることなど経済的閉鎖空間だからという点、その山小屋オリジナル商品としての希少性という点、ただ、その場で食べたいという消費種の欲求といった数々の要因によって決定されます。

また、一人で複数消費できないような商品については、買いたい価格になっても売れるとは限りません。逆に複数あっても構わないような商品は買いたい価格以下になると買い溜めするような消費行動が起こります。しかし、デジタル家電のように複数あっても同時に使うのには限界があるような商品の場合は安くなっても買うとは限りません。また、同じカテゴリーの旧製品保有者が新製品に乗り換える場合の価格についてはちょっと違うような気がします。

教育費のように切羽詰った理由、受験のために通う進学塾や海外赴任の準備のための語学学校への通学と、カルチャーセンターや趣味の領域でのお金のかけ方では感じ方が違うはずです。

対象商品の特性が違っているにもかかわらず、特定の商品カテゴリにおいて買いたい価格と時勢価格が近づいたからといって必ず売れるようになるわけではないので喜べないです。

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